キッチンをリフォームするときの流れ

はじめに、キッチンをリフォームする際の流れや業者の選び方について見ていきましょう。

リフォームのタイミング

キッチンのリフォームのタイミングは、設置から10~20年が目安と言われています。一般的に、水栓・ガスコンロ・レンジフードなどの交換目安が10~15年ほどといわれており、キッチン本体が寿命を迎えるというより、周辺機器の故障や不具合によりリフォームを検討するケースが多いようです。また、機器の使用頻度やお手入れの具合などによって変わってきますが、コンロ周り・排水口などの汚れの目立ちが気になり、新しいものを導入する方もいます。
もちろん、「使い勝手が悪くなってしまった」「物が増えて収納が足りなくなった」「最新のキッチンを導入したい」などという理由からリフォームを検討し始める方も多いでしょう。キッチンのリフォームについて考え始めたら、まずはリフォームのプロに相談。リフォーム会社が行うイベントや各メーカーのショールームへ出向き、気軽に相談してみましょう。

工事前

キッチンのリフォームを本格的に考え始めたら、リフォームを依頼する業者を以下の手順で選びましょう。

1.候補となる業者を最低でも3社ピックアップする

リフォーム業者は数多くあり、新築からフルリノベーションまで行う業者、水まわりのリフォームが得意な業者、塗装が得意な業者など、それぞれに特徴があります。リフォームにピッタリな業者を見つけるために、まずは水まわりのリフォームが得意な業者をピックアップしておきましょう。
設備会社やリフォーム業者が行うリフォームのイベント、住宅関連サイトのリフォーム実例写真を参考にする、近隣からの口コミなどで業者を探すなどして、中でも気になるところを最低でも3つは選んでおくことをおすすめします。

2.それぞれに見積もりをお願いする

選んだ業者それぞれにリフォームの相談を行い、見積もりをお願いします。複数に見積もりを依頼するのは、費用を比較するためだけでなく、見積もりが出るまでの対応、出てからの対応、こちらの要望がしっかり伝わっているかといったことから、信頼できる業者かどうかを確認するためでもあります。
何かあったときに相談しやすい会社かどうかも重要なポイントです。

3.どの業者がいいのか迷ってしまったときは

次の3点を比較してみましょう。

➤目的と予算がこちらの希望通りになっているか

➤見積書の内容の詳しい説明があったか

➤アフターメンテナンスや保証内容は万全か

業者選びは妥協せず、納得いくまで話し合うことも大切です。

工事から完成まで

業者を選定し、契約を交わしたら、いよいよ工事が始まります。キッチンのリフォームの工事期間は、1~3週間が目安とされています。キッチン本体のみ取り換えなら1週間前後、壁付けキッチンから対面式への変更、間取りの変更なども入ると、3週間程度かかるのが一般的です。

キッチンのリフォーム費用は?

キッチンのリフォーム費用は、キッチン本体の価格によって大きく変わります。また、間取りの変更を伴うリフォームの場合や、キッチンの壁や床のリフォームの有無などによっても、追加費用が発生します。

キッチン本体の価格

キッチン本体の価格は、リーズナブルなものから高級車が買えるぐらいのものまで様々です。国内大手メーカー、輸入キッチンメーカー、オーダーキッチンなどの選択肢から何を選ぶか、さらにキッチンの形状、グレード、サイズ、オプションなどによっても変わってきます。

予算オーバーとなってしまう要因

リフォーム費用のトータルが予算オーバーしてしまうのはどのようなときなのでしょうか。例えば、ガスコンロからIHへの変更、最新の薄型・高機能レンジフード、ビルトインの食洗器やオーブンの設置なども費用が予算を上回る要因です。
そのほか、壁付けから対面式への変更や、床や壁のリフォームを行うと本体以外に別途費用が発生します。また、工事を始めてみたら、思ったより床や壁が傷んでいることもあり、急な追加工事によって追加費用が必要になった、という例も。キッチン本体以外に追加工事が発生するもあるという点を覚えておきましょう。

 

キッチンをリフォームする際の注意点

最後に、キッチンをリフォームする際の注意点を5つご紹介します。素敵なキッチンで快適な毎日を送れるよう、工事前にチェックしてみてください。

キッチンの寸法

現在の家の間取りに合う長さや幅を選ぶだけでなく、調理台の高さは、キッチンに立つ機会が一番多い家族の身長に合わせた高さにすることも大切です。リフォーム業者側にまかせっきりにせず、どの高さが使いやすいか、ショールームのような場所で実物をしっかり確かめて選びましょう。

収納

リフォームで意外と見落としがちなのが収納です。システムキッチンに大容量の収納があっても、ビルトインタイプの食洗器やオーブンを設置すると、収納部分が狭くなってしまいます。壁もリフォームするのであれば、作り付けの収納棚を設置してもらうといった工夫を考えましょう。インテリアに合った収納棚をひとつ付けるだけでも、おしゃれで機能性の高いキッチンになります。

動線

インテリアと同様に気にしたいのが、動線です。毎日使うキッチンですから、動きやすいスペースを確保しましょう。具体的には、コンロとシンク、冷蔵庫の3点を結ぶ三角形の辺の合計が510cm程度だと作業しやすいキッチンになると言われています。対面キッチンの場合には、通路の幅にも気を付けてください。キッチンと壁の間の幅の目安は、80~140cmが一般的です。

調理スペースの面積

コンロやシンクの大きさに気を取られすぎると、調理スペースが狭くなってしまうことがあります。最低でも幅50cmは必要だと言われています。特に調理家電を多く所有している方は、それらをすべて置いても作業できるだけの広さがあるか確認しましょう。

キッチンの選び方

せっかくリフォームするのですから、使い勝手だけでなく、デザインにこだわってみるのもおすすめです。プロのようなステンレスのワークトップにしてみたり、思い切ってオーダーメイドにしてみたり、といったことも可能です。

➤キッチンの形状やタイプ
キッチンの形状による違いも把握しておきましょう。I型のキッチンは、キッチン本体が比較的リーズナブル、L型は動線が確保しやすいのがメリットです。人気の対面式は、壁付けからの変更時に費用が多くかかる点に注意しましょう。

➤どのような空間にしたいか
リフォームに何を求めているのか、一度立ち止まって考えてみることも大切です。
子どもと一緒に料理ができる空間がいい、友達を呼んでのホームパーティーができるようにしたいなど、自分の理想を書き出してみましょう。自分が選んだキッチンで理想通りになるのか分からなくなってしまったときには、遠慮せずリフォームのプロに相談してみてください。

➤機能にこだわる
キッチンをカスタマイズするときには、機能性にもこだわってみましょう。例えばキッチンの水栓を、浄水できるのはもちろん、水素水や炭酸水が出るタイプなどもあります。機能が付加されたキッチン水栓を取り入れることで、毎日の生活の満足度が高まるでしょう。これらを利用するためには専用のカートリッジが必要になりますが、24時間手軽にいつでもおいしい水や炭酸水が飲めるようになります。こういった機能性の高い水栓にすることで、わざわざ水を購入する手間と費用も省けます。

 

快適なキッチンで楽しく調理しよう

今回はキッチンリフォームのポイントをご紹介させていただきました。毎日の家族の食を支えるキッチンは、使用頻度が高いことから汚れや傷みが多くなりがちな住宅設備です。リフォームの時期が来たら、リフォーム会社に相談しながら、快適なキッチンになるよう話を進めていきましょう。

また、工事日数の目安は1~3週間、費用は選択するキッチン本体価格や付随する工事内容によって異なります。動線や寸法についてもリフォーム会社に相談しつつ、家族との特別な時間を過ごせる理想のキッチンを実現しましょう。