トイレ空間はリフォームで生まれ変わる!

「汚い空間」「来客に見せたくない空間」、そんなイメージをトイレに対して持っていませんか?

長い間使ったトイレや、昔ながらの造りのままのトイレでは、そのような印象になってしまうこともありますよね。

しかし、トイレはリフォームによって、それまでのあまりポジティブではないイメージから、「個室で落ち着ける空間」「来客にも見せたいインテリア空間」へと印象を変えることができます。リフォームして生まれ変わったトイレは、読書のためのスペース、リラックス空間として、ご自宅の中の重要なひと部屋となります。

満足できるトイレリフォームのためには、しっかりとした準備が必要です。トイレ本体やトイレスペースの内装について、どのような種類や設置条件、注意点などがあるかを事前に確認し、理想の完成形を目指しましょう。

 

トイレのリフォーム;トイレ本体について

トイレを新しくするのに、種類やサイズ、機能、設置条件など事前に把握していないと、リフォームが失敗に終わってしまします。どういったことを確認しておく必要があるかをご説明します。

トイレの設置寸法

まず、条件として最も大事なポイントとしては、当然ながら、トイレの設置寸法があります。
種類やデザインばかりを優先して選ぶと、サイズが大きくてスペースが狭くなってしまったということが起こりかねません。

トイレ空間の広さに対して、どの程度のトイレのサイズであれば動線に影響しないか、また、ドアの仕様が外開きか内開きかでも、トイレ室内の確保できる空きスペースが異なりますので、リフォーム会社と設計図を確認しながらしっかりとすり合わせしましょう。

トイレの種類

トイレには以下のような種類があります。

➤タンクレストイレ

タンクレストイレとは、従来の便器の後ろ側にあるタンクがないトイレのことです。

見た目にもすっきりした印象で圧迫感のないスタイリッシュなトイレ空間を実現できます。リフォーム後、既存のトイレと比べかなり広いスペースを確保できるケースもあるでしょう。トイレ周りの清掃も、タンク付きトイレと比較し、楽に行うことができるのも大きなメリットと言えます。

タンクレストイレについて知っておきたいポイントとして、水が流れるしくみです。タンクレストイレは水を貯めて流すのではなく、水道直結で水を流しますが、このしくみ、電磁弁と呼ばれる部材を利用し、排水以外の時は水が流れないようにせき止めているのです。

タンクに水をためる必要がないので、連続で水を流すことができるのは利点ですが、停電時にはこのタンクレストイレの電磁弁が動かなくなるため、水が流れなくなることもあります。
そのためもしもの時のためにトイレを流すための水を貯めておく、安全な流し方を知っておく必要があるのです。

他に、タンクがなくなったことにより手洗いの設置が必要となります。手洗いカウンターを設置したことでかえって狭くなってしまったということがないように、リフォーム会社と設計図を確認しておくことをおすすめします。

また、一部の地域や建物によっては、水圧の問題によってタンクレストイレの設置が不可ということもあります。最低水圧はトイレの機種によっても異なりますので、事前に確認しておきましょう。

➤タンク付きトイレ
タンク付きトイレは、手洗い用のトイレが一体となっているトイレです。
メリットとデメリットは、先に挙げたタンクレストイレと逆の内容になりますが、メリットはタンクレストイレよりコストが安くなるケースが多いこと、デメリットはタンクレストイレよりデザイン性、清掃性、スペースの確保の点で劣りがちといったところが主なポイントです。

タンクレストイレ、タンク付きトイレ、いずれも確認しておきたいのが、温水便座部分の交換やアフターメンテナンスです。
トイレ本体とは違い、温水便座部分は電化製品と同等の経年劣化が起き、一般的にその耐用年数は7~10年と言われています。

故障の際に温水便座部分のみの交換が難しく、メーカーメンテナンスでの修理対応を依頼することとなり費用が高くつくケースもありますので、メーカーまたはリフォーム会社の保証期間、またメンテナンス体制は必ず確認しておきましょう。

➤その他のトイレ
他に収納が一体になったシステムトイレや、トイレ本体が床から浮いているフロートタイプトイレなどを販売しているメーカーもあります。

トイレの機能

近年優れた技術開発が進んだことで、トイレにさまざまな機能が搭載されています。どのような機能を重視したいかを整理するためのヒントとして参考にしてみてください。

➤節水機能
10年前くらいまでは1回流すたびに使う水が10リットルを超えるものもありましたが、近年では各メーカー、その半分以下の節水型トイレを発売しています。東京都水道局によると、トイレの水の使用量は、お風呂や炊事・洗濯よりも多いという統計も出ています。

水道代の節約効果とともに、地球環境保全に貢献したいという考えから、節水機能はマストで選ばれる人がますます多くなっています。

➤抗菌・防汚機能
トイレを快適な空間として維持していくためには、トイレをきれいに保つことも大切です。

水アカや汚れ、菌がつきにくい特別なセラミック素材が使用されていたり、水流の技術で強力な洗浄力を発揮するしくみになっていたりするトイレがあります。掃除やお手入れのしやすさを重視したい方は、こういった素材や機能に着目してみると良いでしょう。

➤脱臭機能
便座に座ると着座検知し自動的に脱臭ファンが作動する機能や、便鉢内に気流を発生させることで臭いの上昇を防ぎ便器の外へ臭いを漏らさない機能を持ったトイレもあります。

➤オート開閉機能
トイレの蓋がセンサーで自動開閉する機能は、臭いをおさえるといった点でも大変有効ですが、近年では、菌やウイルスとの接触防止になるという、衛生面の理由から需要が高くなっています。

トイレの排水方式

リフォーム会社に施工依頼すれば、現場にて、どちらの排水方式になるか判断してもらえると思いますが、排水方式によって設置可能なトイレが変わってくる可能性もありますので、知っておくとよいでしょう。

➤床排水
床排水は、配水管が床の下にあり、床の方向に向かって水が流れます。主に戸建て住宅に多く見られるタイプです。
床の下に排水管が通っていて見えないので、トイレの背面がすっきりしているのが特長です。

➤壁排水
壁排水は、配水管がトイレ後方や左右の壁につながっており、壁方向に水が流れます。マンションなどの集合住宅で多く見られます。

 

トイレのリフォーム;トイレ室内の内装について

トイレ本体をリフォームする際に、室内の使いやすさやデザインの改善を求めて、床や壁、空調、収納なども合わせてリフォームしたいと考える方も多いです。

ここでは、トイレ本体以外で、リフォームを検討したい箇所についてご紹介します。リフォーム会社に、リフォーム内容の希望や不明点などを相談する際の参考にしてみてください。

項目を整理し、実施内容の優先順位をつけることで、予算の調整もできますし、「この機能は必要だった」「この変更はやらずに費用をおさえれば良かった」といった後悔を生まないリフォームができるでしょう。

床は、空間イメージを変えるために変更するケースももちろんありますが、トイレ本体を外すタイミングで交換が必要となり変更するケースも多いようです。

というのも、最近のトイレは、従来のトイレと比較し、床に接する部分の面積が小さくなっていて、そのままでは既存のトイレの設置跡が残ってしまうということがあるからです。予算にも影響するので、床材の交換が必須になる可能性があるということは念頭においた方がよさそうです。

床の柄や模様、色味などは、演出したい空間に合わせて決めるといった選び方で良いと思いますが、機能性は、自身のライフスタイルや掃除の頻度に合わせて選ぶのが良いでしょう。トイレスペースは思っている以上に汚れが飛び散りやすい場所なので、毎日のメンテナンスやお手入れの負担が軽減でき、長持ちする素材を選びましょう。

➤クッションフロア
クッションフロアは、ビニール系素材を使用した床材で、耐水性に優れ、しかも汚れも付きにくく落としやすいのでお手入れも簡単という特長があります。柔らかくクッション性があるので足腰にもやさしいです。

特殊加工を施すことで防臭性などの機能を持たせたものもあります。
豊富なプリントパターンも展開されており、比較的に費用もお手ごろなのでトイレの床材のなかでもっとも利用されている床材です。

➤タイル
タイルは近年、大理石調、木目調など、多様な色やデザインがバリエーション展開されており、住空間においてインテリア性を発揮しています。

細かいものを貼り合わせるタイプもありますが、大きなものもあり、その場合はトイレをはずして張り替える必要があるので、せっかくであればトイレ本体のリフォームと一緒に行うというのもよいかもしれません。
塩化ビニル樹脂で、クッションフロアと比べて硬く耐久性があり、キズがつきにくく、洗剤に強いものも多くあります。

また、汚れを吸収しにくい素材なので拭き取りやすく、メンテナンス性が高いのもメリットと言えますが、タイルのつなぎ目部分のすき間に汚れがたまりやすくなることはないかという点には確認した方が良さそうです。

➤フローリング
フローリングは、隣接する廊下のデザインに合わせたい、素材表面の風合いが好きといった理由で選ばれる方も多いでしょう。しかし、フローリングはもともとの素材としては水に弱いため、コーティングが施されたキズや凹み、汚れなどに強いといった付加機能を優先に選ぶ方がよいです。

洗剤やアンモニアの付着にも強い特殊な素材のものをありますので、リフォーム会社に相談してみてください。無垢材は、キズに弱く、耐水性も見込めないため、避けましょう。

壁も空間のイメージを構成する、大事な要素です。デザインは床のデザインや色と合わせて決めます。
中には四方のうちの一面や、腰壁などに、濃い色や特長的な柄が施された壁紙を取り入れ、アクセントにして雰囲気を出したり個性を反映したりするといった空間作りも人気です。デザインや柄については、壁紙も豊富なバリエーションがありますので、ここでは機能について紹介します。

壁の汚れの主な原因は、湿気によって発生する黒カビと、飛び散った尿汚れがそのまま放置されできる黄ばみです。普段のお掃除も必要ですが、もとよりお手入れしやすい機能がついた壁紙を選ぶのも手です。

防菌・防汚性、消臭性など、機能性の高い壁紙の選択や機能追加の加工を依頼できないか、リフォーム会社に相談してみると良いでしょうか。

➤防汚性
表面がコーティング加工され、汚れが付きにくく、付着しても水拭きで落としやすい壁紙です。表面に凹凸があり、汚れ付着を防止するものもあります。

➤防カビ・吸湿性
カビやダニの発生・繁殖を抑制する壁紙や、湿気を吸収・放出などに特化した壁紙です。オプション的に、カビ防止のコーティングなどを行ってくれるリフォーム会社もあります。

➤消臭性
光触媒や消臭剤などが壁紙に配合されており、トイレの臭いの原因になるアンモニアや硫化水素を吸収し、きれいな空気に分解する働きをもつ壁紙です。こちらも、リフォーム会社でコーティング対応を請け負ってくれるところもあります。

照明・空調

トイレ空間でより心地よく過ごすために照明を変更するのも良いでしょう。リラックスできるように暖色系にしたり他の部屋より少し暗めにする、また、人感センサー付きの照明器具にするなどの工夫で、とても快適になります。

空調は、臭いがこもらないよう換気のために新しく設けたり、大きめの窓で冬に寒いといった不満がある場合は断熱効果のある二重窓にするといったリフォームも有効です。

コンセントの増設

新しくトイレを暖房便座や温水洗浄便座にした際には、新しくコンセントを設置する必要があります。
水まわりで延長コードを使用することは漏水トラブルなどが発生した時の漏電リスクがあり、あまりおすすめしません。コンセント増設の際は、あらかじめ適した設置場所を検討しておく方が良いでしょう。

温水洗浄便座の電源コードは、一般的に正面から見て左側にあることが多いので、コンセントの設置も差し込みやすい位置で、トイレ本体から向かって左側、高さは床面から200mm~300mmの場所に取り付けられます。

トイレの後ろ側にコンセントを設置してコードを隠したいと思う方もいますが、掃除しにくく、万が一コンセントに不具合があった場合の点検や修理もしにくくなりますので、便器の後ろ側へのコンセント設置はおすすめしません。

なお、便座の機能によって、消費電力が異なります。暖房便座なら300W~500W程度ですが、温水便座だと1000W~1400W程度必要になる場合があります。必要な電力は確認しておきましょう。

また、暖房便座・温水洗浄便座用コンセントとは別に、扉近くにコンセントを設置しておくと便利なので、せっかくであれば合わせて取り付けることをおすすめします。冷暖房器具や置き型照明、電気式消臭器・電気式アロマディフューザーなどを使用したい場合などに使えます。

手すりの設置

使いやすさを考え、手すりを設置するのも良いかもしれません。足腰の弱い方や高齢の方で立ち座りがつらく感じている方は負担の軽減になります。

一度トイレをリフォームしたら、そのあと長く使い続ける場合がほとんどなので、先のことまで配慮しリフォーム案に折り込むことも検討しましょう。

ただし、かえって空間が狭くなることもあるので、使い勝手はもちろんのこと、大きさや設置位置も事前に確認が必要です。

 

トイレのリフォームには完成形のイメージを大切に

トイレのリフォームについて、事前に知っておきたいポイントと注意点をご紹介しました。トイレのリフォームを成功させるためには、しっかりと、改善したい不満を家族の中で挙げて整理しておくこと、完成形のイメージを持つことが大切です。

一度リフォームを行うと、十年単位で使うことになるトイレ。リフォーム後のイメージ写真を集めたりショールームの展示を参考にするなどしながら、あらかじめポイントをおさえて必要な機能の取捨選択をし、リフォーム会社に要望をきちんと伝えられるように準備しましょう。