節水シャワーヘッドとは?

まずは、節水シャワーヘッドとはどのようなものなのか、節水効果はどれくらいあるのかを見てみましょう。

シャワーヘッドで本当に節水できるの?

通常のシャワーヘッドと比べたとき、節水のために設計されたシャワーヘッドには本当に節水効果はあるだろうか? このような疑問をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
同じように疑問を持つ方も多いことから、実際に節水シャワーヘッドを使って水の量を検証し、その結果を報告しているブログやサイトもたくさん見受けられます。また、水道料金の面からも多くの方が効果を実感されていて、節水シャワーヘッドを使用することにより、年間で2万円以上の節約になると公表しているメーカーもあります。

単純計算すると、一般的なシャワーは1分間に約9ℓの湯水を使うと言われており、一回のシャワーの利用時間が10分間だとすると、その使用量は約90ℓにもなりますが、90ℓのお湯を使うのに、おおよそ、水道代は約21円、ガス代は約29円、合計で約50円かかるので、365日一年間、毎日10分間シャワーを使えばその光熱費は18,250円かかる計算に。
節水シャワーヘッドで水の使用量を30~50%削減できれば、約5,400~9,100円もの節約となります。家族数人でシャワーを使っているのなら、その節約効果はさらに大きいものとなるでしょう(節水効果はメーカーや商品によってさまざまです)。

これらの結果から、節水シャワーヘッドと通常のシャワーヘッドを同じ時間だけ使用した時の湯水の量や節水効果を比較すると確実に差が出てくるという結論が導き出せるのではないでしょうか。

節水シャワーヘッドの仕組み

節水シャワーヘッドはどのような仕組みで節水を実現しているのか、不思議に思う方も多いことでしょう。
各社がラインアップしている節水シャワーヘッドには、いろいろなアイデア・工夫が詰め込まれていますが、一般的には次のような仕組みになっています。

➤穴を小さくして水圧を上げている

水が出る一つひとつの穴を小さくして、水圧を上げるように設計されています。これにより水の噴射する勢いは増しますが、噴射される水の量は減っているのです。

➤穴の並びと向きを工夫している

水の出る穴の並び方と向きを工夫することにより、程よい範囲に満遍なく水が噴射されるようになっています。こうすることで、実際に出ている量は少ないにもかかわらず、たくさんの水が出ていると人が感じられる仕組みになっています。

節水シャワーヘッドの種類

ひと口に節水シャワーヘッドといっても、さまざまな種類があります。
そのひとつに、手元でお湯を止めることができるストップボタン付きのタイプがあります。お湯の出方によって節水するだけでなく、使っていない間は簡単にお湯を止められるようにすることで、さらなる節水効果が期待できるシャワーヘッドです。
手元のボタンによって、スプレーパターンを切り替えられる機能が付いたものもあります。スプレーパターンを選べることで浴び心地の満足感も高まり、シャワータイムがより楽しいものとなるでしょう。
また、水に空気を混ぜることによって、節水を実現しているタイプもラインアップされています。空気を含んだお湯は優しく包み込むような浴び心地をかなえてくれるため、浴び心地にこだわりたい方におすすめです。
そのほか、節水だけでなく塩素除去機能といったさまざまな機能を兼ね備えた節水シャワーヘッドも販売されています。

 

節水シャワーヘッドのメリットとデメリット

節水シャワーヘッドのメリットは、使う水の量を減らすだけではありません。節水シャワーヘッドが持つほかのメリットと、覚えておくべきデメリットも見てみましょう。

節水シャワーヘッドのメリット

➤節水効果

メーカーの公表だけに限らず多くの方が実証しているように、節水シャワーヘッドには実際に大きな節水効果があります。節水できることで水道代を抑えられるだけでなく、水不足の時期には社会貢献にもつながります。

➤ガス代も節約

シャワーで使うお湯の量が減るということは、水をお湯にしているガスの使用量も減るということ。つまり、節水シャワーヘッドを使うことによって、ガス代も節約できるというわけです。

➤肌に優しい

節水シャワーヘッドを通して浴びるシャワーは水の粒が小さくなったり、空気を含んだりして優しい浴び心地になります。刺激が少なく、敏感肌の方でも気持ちよく浴びられるという声も聞かれます。

節水シャワーヘッドのデメリット

➤まとまった水量としては感じにくい

実際に出ている水量は減っているため、「水の重み」は感じにくいといわれています。シャワーを強く浴びたいという方は、物足りないと感じるかもしれません。

➤手元ストップの間、給湯器が止まる

ガス給湯器によってお湯を出している場合、手元ストップボタンでお湯を止めると、水の流れを感知して作動している給湯器も止まります。止めている時間によっては、次にボタンでシャワーを出したときに冷たい水が出ることがあり、特に寒い冬には注意が必要と言えるでしょう。

➤体が温まりにくい

節水シャワーヘッドでは、実際に出ているお湯の量が減っています。体に当たるお湯の量が減るということは、お湯から体へと移る熱の交換量も減るということ。そのため、体が温まりにくいと感じる可能性もあります。ただし、シャワーが体を包み込むように流れるタイプのシャワーヘッドであれば、跳ね返りが少なく体が温まりやすいと言えるでしょう。

 

自分で簡単にできる!シャワーヘッドの交換

このように、節水という面で考えるとメリットの方が多い節水シャワーヘッドですが、どうすれば使うことができるのでしょうか。最初から節水シャワーヘッドが付いているような水栓を選ばなければならないのでしょうか。
実は、節水シャワーヘッドへの交換は簡単に、しかも自分でもできてしまうのです。水栓ごと変える必要はなく、ほとんどの場合はシャワーヘッド部分だけの交換で済みます。
交換方法は別の記事でご紹介していますので、ご参考にご覧ください。

■関連記事:シャワーヘッドを交換して清潔で快適に!交換方法もご紹介

 

シャワーヘッドの交換で簡単に節水・節約

節水シャワーヘッドの効果と、それによって得られるメリット・デメリットについてご紹介しました。
テレビやWebサイトなどで、節水や節約の裏ワザとしてさまざまな方法が紹介されていますが、継続的な努力が必要だったり、効果があまりなかったりというものも多く見受けられます。しかし節水シャワーヘッドの場合は、交換したあとは普段どおりに生活するだけでどんどん節水できるうえに、効果も大きい節水術です。心にも体にも、そしてお財布にも優しい節水シャワーヘッドを試してみてはいかがでしょうか。

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